人工内耳についての勉強

こんにちは。

ここのところ「お知らせ・報告」カテゴリばかりが増えていたので、今回は先日参加したあるフォーラムについてご紹介したいと思います。

 

去る3月21日㈷、春日市のクローバープラザにて【第18回聴覚障害教育福岡フォーラム】に参加してきました。

午前中は一般社団法人全日本ろうあ連盟副理事長・小中氏による「人工内耳に対する見解について」がテーマでの記念講演があり、昼休憩を挟んだ後は「ろう児を取り巻く環境の変化と課題~人工内耳について~」というテーマでのパネルディスカッションでした。

 

と話を進めたところで、読まれている方の中には「人工内耳ってなに???」と?が浮かぶ方もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

人工内耳とは、補聴器のように耳に外側から装用するものとは違い、聴覚障がい者の内耳に直接電極を接触させる手術が必要なものです。

音を電気信号に変える受信機を皮膚下に埋め込み、送信機を磁石で皮膚の上から接続、一見すると補聴器のようなマイク(サウンドプロセッサー)が耳にかけてあるのですが、そこから入った音がこの装置を通じて人の音声や言葉、環境で聴こえる音として脳が認識できるようになるという、聴覚障がい者の聴こえを助けるための機器です。

人工内耳については知られていないことが多くあるのですが、今回のフォーラムではその部分が課題として提起されていました。

午後のパネルディスカッションの中では実際に臨床での事例を、九州大学大学院臨床医学部門耳鼻咽喉科学分野の教授でいらっしゃる中川先生からお話があったり、実際に人工内耳を装用している方のお話が聞けたり、教育庁からも特別支援教育室指導主事(聴覚担当)の方の教育現場での現状の説明があったりと、聴覚障害者、また手話に関わっている人たちでもなかなか詳しくは知りえなかった情報がわかり、とても勉強になりました。

 

人工内耳を装用したあとには「マッピング」と呼ばれる耳に入ってくる音を調整する作業が細かく行われることや、リハビリが必要になること。

また、「なるほど!」と思ったのが、人工内耳装用者がAEDでの処置が必要になった場合は高確率で人工内耳が壊れてしまうということ。

そして「この部分になんらかの助成は必要ではないのか?」と考えさせられたのが、人工内耳の外側の機器(サウンドプロセッサー)の電池が1~2日しかもたないので頻回に電池を変える必要があるということ。(ちなみに補聴器は1週間ぐらいだそうです)

 こういった情報は本当に一部の人にしか知られていないことではないでしょうか?

正確な、そして現状としての話をもっとたくさんの人に知ってもらわないといけないのではないかと思います。私ももっと詳しいことを知っておかなければ、と改めて考えさせられたテーマでした。

講演、パネルディスカッション共に充実したこういった場に参加できて本当に良かったです✨

 

より知りたい方は【一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会】というサイトのHPに詳しい内容が掲載されてますので、ご参考までに。


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